村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

また目が覚めたとき、葵は見知らぬ屋敷の中にいた。
天井に木目はなく白い板が敷き詰められている。

なにか妙な夢をみていたような気がすると記憶を巡らせたとき、「ミャオ」と鳴き声が聞こえてきて顔だけそちらへむけた。

するとすぐそばにクロがいて、葵の鼻の頭をペロペロとなめた。

ざらつく舌は懐かしく、ちゃんとクロなのだとわかった。
「ふふっ。くすぐったい。ところでクロ、ここはどこなの? 天国?」

上半身だけ起こして床に座り、クロを抱き寄せる。