村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

陽神は自分の胸に手を置いて言う。

「本当はもう死ぬはずだったんだけれど、どうしても葵を見捨てることができなかった。このまま死んでしまうくらいから、自分の嫁に来ればいい。そう思って、神の力で延命したんだよ」

「神の力で……それじゃ、この目もでしょうか?」

「あぁ。生まれつきの弱点を持っていても必死で生きていた葵に、ささやかな贈り物をしたかったんだ。これは餅の礼でもあるんだよ」

「そんな。あの程度のものでこんな素敵なものをもらっていいんでしょうか」
まだ半信半疑ながらも葵は陽神に訪ねた。

この男が神ではなかったとしても、自分の視力が戻り、死なずに意識を取り戻したことは事実だ。

それなら、この奇っ怪な出来事を信じてみてもいいかもしれない。
そう思った。

「ワタシが葵に授けたいと思ったんだよ。だから快く受け取ってほしい」
陽神はそう言うと両手を伸ばして葵の体を引き寄せた。