「ちょっと、もち米の袋を持ったくらいで泣かないでよ」
「葵ちゃんが赤ちゃんの頃から知ってるんだから、つい」
と、着物の袖で涙をぬぐった。
葵は呆れつつも暖かな気持ちになって、もち米屋を後にしたのだった。
☆☆☆
葵が店に戻ると「ミャア」と黒猫が奥から出迎えてきた。
この猫は数日前から店の周りにうろついていて、今にも飢えて死んでしまいそうになっていたところを、葵が飼いはじめたところだった。
名前はその姿のまま、クロと言う。
この真っ黒な猫の姿を葵は最初認識することができなかった。
建物の陰からミャアミャアと声がするけれど、姿は見えなくて不気味に感じていたときにクロがパッと飛び出してきて、そこに黒猫がいることを知った。
最初は警戒心が強かったクロも、餌をくれる葵には懐いてくれてひとりで家にいる葵も寂しさのあまりクロを家に入れたのだった。
「ただいまクロ」
「葵ちゃんが赤ちゃんの頃から知ってるんだから、つい」
と、着物の袖で涙をぬぐった。
葵は呆れつつも暖かな気持ちになって、もち米屋を後にしたのだった。
☆☆☆
葵が店に戻ると「ミャア」と黒猫が奥から出迎えてきた。
この猫は数日前から店の周りにうろついていて、今にも飢えて死んでしまいそうになっていたところを、葵が飼いはじめたところだった。
名前はその姿のまま、クロと言う。
この真っ黒な猫の姿を葵は最初認識することができなかった。
建物の陰からミャアミャアと声がするけれど、姿は見えなくて不気味に感じていたときにクロがパッと飛び出してきて、そこに黒猫がいることを知った。
最初は警戒心が強かったクロも、餌をくれる葵には懐いてくれてひとりで家にいる葵も寂しさのあまりクロを家に入れたのだった。
「ただいまクロ」



