村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

そして18歳になったころ、葵は店をほとんど1人で任されるようになっていた。

葵が作れるレシピも増えて、店の売上管理や、買い出しにも行くようになり、だんだんと村の中でも顔は広くなっていく。

「この店には葵ちゃんがいるし、もう安泰だなぁ」
と、父親を喜ばせるような常連客も何人かいた。

店には葵目的で来るお客さんも増えてきて、そのままいけばもっともっと売上を伸ばすことができそうな気配があった。

「お父さん、お店をもう少し大きくしてみない?」
ある日、店が終わって厨房で洗い物をしている父親へ向けて思い切って提案してみた。

どれだけお客さんが増えても今までのやり方を変えようとしない父親。

だけどなにか変化をつけていかなければ、お客さんに飽きられてしまう。

「急にどうした?」

「実はずっと考えてたの。このお店はきっともっと大きくなる。お客さんを増やして、従業員さんだって雇うことができると思うの」