村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

葵が子供を抱き上げる。

「神竜も大きくなってきたことだし、君の店を再開させるつもりはないかい?」
陽神の言葉に葵は言葉を失ってしまった。

神竜が産まれてから5年間、時々村に出かけるくらいでずっとこの神域にいるものだと思っていた。

空き家となってしまった自分の家にも何度か足を運んで掃除していたけれど、店を再開させるなんて思ってもいないことだった。

「で、でも、もう随分長いことお店を閉めていますから、お客さんが来てくれるかどうか」

「それならワタシが呼び込もう」
「そ、そうですか……」

陽神が呼び込むとなれば大変な客数になりそうだ。
「お母様、お店をやるんですか!? なにを売るんですか!?」

神竜は興味津々だ。
「お母さんはね、お餅を作って売るのよ」

「すごいです! いつも作っているお餅ですか?」
「えぇ。そうよ」

答えながらも本当にいいのだろうかと陽神を見つめる。