村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

「陽神さま。明日はまた村へ行くんですよね?」
「あぁ。その予定だよ」

最近村ではまた病が流行っていて、ここ最近の陽神は忙しい。

昔葵の両親の命を脅かしたような強い病ではなさそうだけれど、油断は禁物だった。

「それならまたお餅を作りますね」
「ありがとう。君のお餅は元気が出るから助かるよ」

陽神はそう言って葵の腰に腕を回して引き寄せる。
陽神だって元気の出るおまじないをかけることができるのに、お餅は葵が作ったものがいいと言う。

そのほうが、陽神にとっては元気が出るのだとか。
「そうだ。君にひとつ提案があるんだ」

「なんですか?」
葵がそう聞いた時、元気な声が近づいてきた。

その声はふたりの間に割って入って「いしし」と笑う。
見上げて来たのは陽神の目にそっくりで、葵と同じ通った鼻筋を持つ5歳くらいの男の子だった。

「お父様、お母様、今日は天気がいいですね!」
「そうね神竜」