村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

「そう……なのに私、ひどいことして……」
突然舞の声が大きく揺れた。

視線がようやく葵へと向いたかと思うと、舞は額を畳にこすりつけて嗚咽していた。

「あなたの噂を立てたのは私なの。本当にごめんなさい!」
「舞……」

舞が噂を立てたことは随分前に知っていた。
葵が舞の旦那を相手にしたと勘違いしてのことだということも、わかっている。

それについてちゃんと話がしたかったけれどできなくて、こんなにも時間がかかってしまった。

「舞。私本当にあなたの旦那さまとはなにも……」
「わかってる!」

顔を上げた舞の顔は涙と鼻水で濡れてグチャグチャだ。
それをぬぐおうともせず泣き続けている舞を見て、葵は風呂敷の中の手ぬぐいを一枚差し出した。

「これって赤ん坊のためのものよね? それなら一枚はあなたのために使いたい」

そう言われて舞は手ぬぐいを見つめる。