村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

陽神の言葉に村人がざわめいた。
一番最初に動いたのは手前の方にいた若い女性だった。

葵よりも少し年上のその人は「売女」と書いた張り紙をした人物だった。

「ご、ごめんなさい！　私、噂に踊らされて本当かどうかなんて知らないままあなた達を傷つけました。みんながやってるんだから自分がやってもいい。

そう思ってやっているうちに楽しんでいる自分もいて……今思えばどうしてそんなバカなことをしたんだろうと思います。

もう二度と、こんな風に誰かを傷つけたりはしません。もちろん、あなたたちのことも傷つけません。だから、どうか、どうか助けてください！」

最後の方には女将さんの足にすがりついて懇願した。
ボロボロと涙を流す女性を見て、陽神だけが冷たい視線を向けていた。

「口先だけならなんとでも言えよう。これから先、お前のことはワタシが常に監視する。今の言葉が嘘になったその瞬間に、お前の一族は滅びるだろう」