村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

これから今日も動くことができそう。
葵が自分の布団をそそくさを片付けていると、隣で眠っていた陽神が目を覚ました。

「葵、今日も起きるのが早いんだな」
「はい。昨日は陽神さまのおかげでグッスリと眠れたので」

そう言いながら陽神の枕元に正座する。
陽神はまだ眠いのか、トロリとした目をしていて今にもまぶたを閉じてしまいそうだ。

「陽神さま、今日も村に行かせてください」
「村か……いいだろう」

むにゃむにゃと口の中で返事をした陽神はハッと気がついたように目を見開いて勢いよく上半身を起こした。

「村に行くと言ったか?」
「はい。村に行きたいんです」
「それはダメだ。絶対にダメだ」

陽神は葵の両肩を痛いほどに掴んで否定する。
「そもそも村には昨日行ったばかりじゃないか。一体どうしたんだい?」

心配そうな顔つきになって訊ねてくる陽神に葵は下唇を噛み締めた。