村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

葵がいつも作るように箸に刺さり、味噌が塗られている。
笹を開いた瞬間にその香ばしい香りが食欲を刺激してきた。

「これ、陽神さまが作ったんですか?」
「そうだよ。葵ほど上手には行かなかったけれど、元気が出るおまじないをしておいたからね」

「あ、ありがとうございます!」
村まで出るにはまずあの長い石段をくだらなければならない。

それからもち屋へ行くためには一度村へ出て、丘の上へと上がっていく。
登ったり、下ったりする道が続くのだ。

陽神はそれを懸念してくれていたのだろう。
「さぁ、こっちへおいで」

陽神に手招きされて3人で本殿の中央へと向かう。
すると陽神が3人をぐるりと取り囲むように指先で床に円を描いた。

なにをしているんだろう?
そう思ったとき、陽神が指先で描いた円が光り輝いた。

突然のことで葵は驚いて目を見開くが、夏と春は慣れているようでキャッキャッとはしゃいだ声を上げる。