淹れた紅茶は柔らかい香りで落ち着く 「隈が出来てますね。大丈夫ですか?」 「平気です。少し考え事してたら眠れなくて」 「悩みなら聞きますよ?」 「聞いてもらうほどの悩みじゃないので」 そう答えるとボソッと詩樹さんは何か言ったが俺には聞き取れなかった 「詩樹さん?」 「いえ、それじゃあ俺仕事に戻りますね」 「はい」 たまに詩樹さんの笑顔に冷たさを感じる時がある 今の笑顔はそれだった 「中々取り入るのは難しいか」 そう詩樹さんが言ったのも俺は聞こえなかった