俺なんかが幸せなんて一生知ることの出来ないものだと思っていた
気付かないうちに幸せを感じていたんだ
「旦那……様」
止め処無く溢れる涙とともに思わず零した
「会いたい……」
叶うことのない願いだった
それから数時間後この家で働く家政婦の1人が盗んでいたことが発覚し
俺は閉じ込められることを免れた
あと何度こんなことがあるのだろうか
無気力なまま郵便物を受け取りにポストを覗いた
「来た…」
そこには弁護士事務所からの封筒
最後の希望の光だ
急いで自室に戻り中身を確認
中身は予定通りの権利譲渡書
これと旦那様の印鑑を旦那様へ送れば本当に終わり



