「多分、よくて妹なのかも」

 自分に言い聞かせた言葉なのに、地面にめりこみそうなくらい落ち込んだ。

「あ」

 ……最近の私、寝てもさめても鷹士さんのことばかり考えている。
 悠真さんを好きだったときは、悠真さんのことばかり。

「ほんと、私は学習しないなぁ……」

 タイミングよく、携帯に設定しておいたタイマーに現実に呼び戻される。
 ふーっと大きく息を吐き出した。
 気合いを入れるため、ぱん! と両頬を叩く。
 痛い。

「さて、休憩終わり!」

 ヒリヒリしたほっぺをさすりながら、修復品に向き合う。