警視正は彼女の心を逮捕する

「『可愛いラッピングを解くの、ワクワク』する」

 ……うん?
 どこかで聞いた?
 違う、私が言ったような。
 ……どこで、どんなシチュエーションだったっけ。

 にいいーっこりと。
 結婚詐欺師かホストのような笑みを向けられる。

「俺も日菜乃を脱がす時、いつも思うよ」

 あ!
 バーチ・ディ・ダーマを初めてもらった時、ウキウキしながらそんなことを呟いた気がする。

 鷹士さんが微妙に口ごもっているな、と思ったんだけど。
 あの時から、私の服を脱がせたいと思ってくれていた?

「鷹士さん、盗作です」

 口を尖らせて抗議する。
 ……でも私。
 潤んだ、期待しているような目をしているんだろうな。

「Tira-mi-suって顔してる」

 鷹士さんはそれは嬉しそうに笑う。
 恥ずかしいけれど、彼が幸せそうだから、いいや。

「だから、日菜乃。俺を捕まえて?」

 色っぽい声と流し目で、もう瀕死寸前です。
 だけど!
 がんばれ、私もアモーレの人になってみせる。
 彼のネクタイを掴むと私はぐい、と引き寄せた。

「警視庁刑事部捜査二課、賀陽鷹士警視正。あなたを一生逮捕します。罪状は愛を誓ったから」

 蕩けた笑みを向けられる。
 私も幸せ。

「釈放されても離れないよ」

 離さないでいて。

 FIn.