一緒に若菜と過ごした日からは、あっという間に時が過ぎていった。
「そういえば、中野さんと奈津美さん、最近来ないね」
「あのね、最近ふたりで料理一緒に作るのにはまってるの。だから外食とか、全くしてなくて……」
「そうだったんだ……」
「そうそう、そういえば、お母さん、お父さんに記憶を思い出したこと、全部言ったの」
「言ったんだ!」
どうなるのか気になっていたけれど、一番理想的な展開かもしれない。
「そしてね、もう一度、家族として一緒に暮らすことになったんだよ!」
「そうだったんだ……ここに来なくなったけど『おめでとう』で大丈夫だよね」
「うん、もちろん、大丈夫だよ」
「今度またふたりで来てくださいって伝えといて?」
「うん、分かった」
「なんか、仲の良い家族っていいな――」
ふぅっとため息をつくと、テーブルを拭いていた剛さんの視線を強く感じた。
「柊、俺はお前を息子のように思ってる。実の親のようにはなれないかもだけど……」
「ありがとう、剛さん」
テーブルを拭いている手を休め、剛は続けて言った。
「柊は大切な家族だし、信じてくれそうだから、秘密を教えようかな……実は、若菜が亡くなった日、俺の夢の中に若菜が現れたんだ」
「剛さんの夢の中に?」
「そういえば、中野さんと奈津美さん、最近来ないね」
「あのね、最近ふたりで料理一緒に作るのにはまってるの。だから外食とか、全くしてなくて……」
「そうだったんだ……」
「そうそう、そういえば、お母さん、お父さんに記憶を思い出したこと、全部言ったの」
「言ったんだ!」
どうなるのか気になっていたけれど、一番理想的な展開かもしれない。
「そしてね、もう一度、家族として一緒に暮らすことになったんだよ!」
「そうだったんだ……ここに来なくなったけど『おめでとう』で大丈夫だよね」
「うん、もちろん、大丈夫だよ」
「今度またふたりで来てくださいって伝えといて?」
「うん、分かった」
「なんか、仲の良い家族っていいな――」
ふぅっとため息をつくと、テーブルを拭いていた剛さんの視線を強く感じた。
「柊、俺はお前を息子のように思ってる。実の親のようにはなれないかもだけど……」
「ありがとう、剛さん」
テーブルを拭いている手を休め、剛は続けて言った。
「柊は大切な家族だし、信じてくれそうだから、秘密を教えようかな……実は、若菜が亡くなった日、俺の夢の中に若菜が現れたんだ」
「剛さんの夢の中に?」



