幸せの道しるべ~理想の時間に逢えるカフェ

 やっぱりここには不思議な力が本当にある。なぜあるのか。そして、なぜ剛さんは不思議な力があるカフェを営業しているのか。

 考えていると、一瞬強い風が吹き半透明なピンク色の花びらが一枚、カフェの中で舞った。

「また来年も、もっと先も……ずっと、こうやって柊くんと一緒に花見遠足ができたらいいな」と、照れながら優里は気持ちを柊に伝えた。

「僕も、一緒にいたい」

 柊が答えると、半透明なピンク色の花びらは一気に増え、強い花の香りと、たくさんの花びらがふたりを包み込んだ。