整形ストーカー

外観だけでなく中もキレイに改装されたようで、床も天井も真っ白で眩しいくらいだ。
部屋はどんな人と同室なのだろうかと緊張しながらドアをあけたけれど、そこは4畳半ほどの1人部屋だった。

寮と聞いて大人数でわいわい話しているのを想像していたから、少しだけ拍子抜けする。

ここに来るまでに談話室があったのでそちらへ向かうと、そこには数人の学生があつまりテレビを見たり本を読んだり、思い思いにくつろいでいた。

年齢はみんなバラバラで、途中からでも好きなことを仕事にするためにここへやってきたのだということがわかった。
「はじめまして、飯沼千尋です」

年上の人が多いようで緊張して背筋を伸ばして自己紹介をすると、全員の視線がこちらへ向いた。
急に浮いた存在になった気がして居心地が悪くなる。

「はじめまして! こっちおいでよ」
自分の部屋へ戻ろうかと思ったときにそう声をかけられてホッと胸をなでおろした。