整形ストーカー

私は両目に力を込めて見開いた。
すぐにジワリとした痛みを感じて涙が浮かんでくる。

それでもまばたきを我慢して目を開き続けていると、涙が一筋流れ落ちた。
それはガムテープを剥がしていく。

隣の部屋から聞こえてくる音が小さくなる。
隣人はシャワーでも浴びているのか、水音だけが聞こえてくる。

早く。
早くしなきゃ。
目が焼けるように痛い。

ボロボロと涙がこぼれ始める。
それでも瞬きはしなかった。

一滴も残らずにガムテープに吸い込まれて行くように、頭を傾けたりして調整する。
そしてシャワーの音が止まったとき、ガムテープの端がペリッと剥がれていたのだ。

私は舌で布を口の外へと押し出す。
それと一緒にガムテープも剥がれて床に落ちた。

最初に何度も激しく咳き込み、それから息を吸い込んだ。
「助けて!!」
ほとんど絶叫に近い声だった。

お風呂から出てきた隣人が動きを止める気配があった。