答えながら柚柚はこれからの準備を頭の中でシミュレーションしていた。
必要なものがいくつもあるけれど、全部家にあるはずだ。

無駄に買い物をしたらバレてしまう可能性もあるから、今日は真っ直ぐ帰宅するのがよさそうだ。
でも、ひとつだけ階忘れちゃいけないものもある。

「梨里、今日は犬が好きな食べ物を買って帰ろうか」
「どうしたの急に?」

梨里が驚いて目を丸くする。
「今日1日部屋で大人しくしていたご褒美をあげなきゃね?」

☆☆☆

それからふたりはコンビニで犬用のおやつを買い込んで帰宅した。
シャワー室を確認すると丸くなっていたシロがすぐに立ち上がってシッポを振ってきた。