柚柚はからになったクッキー缶に天然水を入れて、シロと共にシャワー室に閉じ込めた。

少し狭い場所に移動させられたシロはしばらく吠えていたけれど、誰も出してくれないことに気がつくとすぐに静かになったのだった。

☆☆☆

学校までの道のりでいつものように彩香が声をかけてきた。
「おはよう。今日もそっくりな双子だね」

そんな風に見た目をいじるのが最近の彩香のお気に入りみたいだ。
「今日は同じように髪の毛を結ってみたの」

柚柚が自慢気に後頭部を見せてくる。

キレイに編み込みされているその髪型は梨里もお揃いで、髪の長さで判断できなくなると、余計にどっちがどっちだかわらからなくなる。