恐怖姉妹

もしも自分たちが飼っている犬が朝から入れっぱなしになっている水を飲み始めたらすぐに取り上げて、新しい水に取り替えるだろう。

もちろん、水道水なんかではなく、取り寄せている高級な水を与える。
「ねぇ、これってペットを虐待してることにならない?」

「う~ん、どうかなぁ?」
どれもこれも弱点にするにはかなり弱い。

こんなものをバラしたところで、大学推薦が取り消しになるとも思えない。
「家の中にいられたら弱点を探すこともできないし……」

どうするべきか考え込んだ時、柚柚がなにかひらめいたように手をポンッと打ち付けた。
「そうだ! 弱点がなくても成績が下がればいいんじゃない?」