恐怖姉妹

そういうものは他の人にやらせておけばいいのだ。
「今のって弱点にならないかな?」

柚柚がすぐに振り向いてそう聞いてきたので梨里は左右に首を振った。
ふたりからすればありえないことでも、一般的に見れば常識的な行動を取ったまでだ。

これが愛乃にとっての弱点になるとは思えなかった。
それからも2分ほど散歩をしただけで、普通に帰ってきてしまった。

再び玄関先に繋がれたシロはペット皿に入れられている水をペチャペチャと音を建てながら豪快に飲んでいる。
「あんな不潔な水、よく飲めるよね」

柚柚が信じられないといった様子で、自分の体を抱きしめて強く身震いする。
その点においては梨里も同意見だった。