恐怖姉妹

「それ本当に？　そんなはずないよね？」
今にも胸ぐらに掴みかからんばかりの柚柚に彩香は身をひく。

「そんなこと言っても私が見てる限りでそういうのはなかったんだよね」
いくらお金をもらっているからと言って柚柚にとって都合のいい嘘はつけない。

お金が絡んでいるからこそ、本当のことを伝えなきゃいけない。
「それじゃ点数が悪かったとかじゃない？」

梨里が横から口をはさむ。
「さぁ、それは知らないけど」

さすがに帰ってきたテスト用紙の確認まではしていない。
愛乃はテストをすぐに机に片付けてしまったし、見る暇はなかった。

「それじゃ確認してみるしかないね」
梨里が柚柚へ視線を向ける。