母親も車椅子のソレを見つめている。
ソレはさっきから笑顔を見せていてなんだか気味が悪い。
「そんなハズない。だってそいつは産まれてくる前に私達が殺したんだから!」
梨里が震える声で叫ぶ。
咄嗟に柚柚が「ちょっと!」と、止めたけれど遅かった。
聞かれてしまった。
大きな後ろ盾にすべてがバレてしまった。
「なんだと?」
父親の表情が険しくなると、車椅子の子が悲しそうな表情に変わった。
「本当のことよ。この子たちは私の首にへその緒を巻き付けた。すっごく、苦しかった」
細い指先で細い首筋をなでる。
そこにはあるはずのない紐の痕が、紫色にクッキリと残っているように見えた。
ソレはさっきから笑顔を見せていてなんだか気味が悪い。
「そんなハズない。だってそいつは産まれてくる前に私達が殺したんだから!」
梨里が震える声で叫ぶ。
咄嗟に柚柚が「ちょっと!」と、止めたけれど遅かった。
聞かれてしまった。
大きな後ろ盾にすべてがバレてしまった。
「なんだと?」
父親の表情が険しくなると、車椅子の子が悲しそうな表情に変わった。
「本当のことよ。この子たちは私の首にへその緒を巻き付けた。すっごく、苦しかった」
細い指先で細い首筋をなでる。
そこにはあるはずのない紐の痕が、紫色にクッキリと残っているように見えた。



