恐怖姉妹

どのページを開いてみても、同じように黒く塗りつぶされている。
「嘘、なにこれ大丈夫?」

今日学校に復帰したばかりの愛乃に降り掛かった災難にクラスメートが青ざめる。
それよりも愛乃のほうがずっと顔色が悪かった。

「もしかして私誰かに恨まれてるのかな?」
「そ、そんなことないよ。こんなの気にしないで、私の教科書見せてあげるから」

「でも、シロだって……」
愛乃はそこまで言って黙り込んだ。

その目には涙が浮かんでいる。
「ずっと考えてたの。シロは私のせいで死んだんじゃないかって」

「愛乃ちゃんは悪くないよ」