恐怖姉妹

怜はようやく室内が女の子らしい装飾でまとめられていることに気が付いた。
それも、どれもこれもが高級品ばかりだ。

「な、なんの真似だよ!?」
怜は必死に身を捩ってロープをほどこうとしているけれど、そう簡単に解けるようなものじゃない。

ほどけたとしても、今度は手の親指同士を結束バンドで止めているから、それも外さなきゃいけないようになっている。

今はパニック状態だから、それに気が付いてないんだろう。
「大丈夫だよ怜。安心して?」

柚柚が優しく声をかけて怜の頬に触れる。
けれど怜は激しく左右に首を振ってそれを払い除けた。

その瞬間柚柚が悲しそうな表情を浮かべる。
「やっぱり無理なのかも」