こんな告白場所まで来るんじゃなかったか……。
そう後悔しはじめたときだった。

突然ガサガサと草木が揺れる音がしてそちらへ視線を向けた。
けれど今は音がしなくなっている。

野良猫でもいるんだろうかと目を凝らしたとき、今度は逆側の草木が音を立てて揺れた。
「なんだ?」

怜が首をかしげた途端、左右からこちらへ向けてなにかがうごめくのがわかった。
草木に隠れて見えない何かが一瞬にして距離を縮めてきた。
「え?」

怜がキョトンとしている間にソレらが同時に立ち上がった。