恐怖姉妹

その報酬次第でこちらの動き方も変わる。
「前金で1万円。うまくいけば、もう1万円あげる」

梨里が説明しながら自分の財布から1万円札を取り出して彩香に握らせた。
「2万か。まぁいいよやってあげる。ただし、枚数は期待しないでね?」

「わかってる」
柚柚が頷き、彩香は受け取った1万円札をポケットにねじ込んだのだった。

☆☆☆

「今日の体育も梨里の活躍すごかったね」
「柚柚だってシュート決めてたじゃん」

「一回だけね」
そんな楽しそうな二人の声が更衣室から遠ざかっていく。

代わりに入ってきたの彩香と、隣のクラスのレイナだった。