恐怖姉妹

「え、お弁当?」
怜は可愛らしいキャラクターのイラストが入ったお弁当箱を受け取り、目を丸くしている。

「うん。初めて作ったから、味はどうかわからないけれど」

と、モジモジして見せる。
シェフが教えてくれたレシピなのだから、まずいわけもないのに。

「じゃあいただきます」
怜がおかずを一口食べると、また目を大きく見開いた。

「なんだこれ。すごく美味しい!」
「本当に? あぁ、よかった!」
「これ本当に梨里が作ったのか? 名店の味がする!」

と、次から次へと箸を運び、その頬は赤らんできている。

「そう言ってもらえてすごく嬉しい。明日も作ってくるから楽しみにしててね!」