「それって、秋葉さんたちが教えるとサボり出すから……って理由も含まれてたりする?」
「……ご名答です」
やっぱりそうか。
慧のことだ、お堅いものに長時間耐えられるはずはない。
秋葉さんには、これからお世話になることも増えるだろうし、ここはひと肌脱ぐか。
「どうしよう春夏冬ー!」
「慧。私がみっちり教えるから、Cは取りなさい」
「マジで!?」
春夏冬さんをほっぽって、私のもとへ来る慧は目を輝かせる。
「本当はB判定くらい狙いたいものだけど……」
きっと無理。
目標はギコギコ音を聞けるギコギコにさせることかなぁ。
……なんて、そんな低い目標じゃBはおろかC判定も危うい。
少し、心を鬼にしてやろうじゃないか──



