「こ、こちらのクロテッドクリームとジャムをつけて、お召し上がりください!ませ!」 真ん中に置かれた二つの器。 ……これは思ってた以上にかわいらしい執事だこと。春夏冬さん。 「……美青お嬢様。本日は──」 「待って。秋葉さんも」 紅茶を置いてくれた奏矢と秋葉さんにストップをかける。 「どうした?美青」 「ねぇ慧、鼻は鋭いなら……試しに紅茶の種類を当てて見て?」 「え"……」