ピクリと体を震わせれば、クスリと笑った声も耳の奥へと届いて、心臓を忙しくさせる。
私の視界を塞いで好き勝手出来ることをいいことに、奏矢は左右の耳元で囁いたり、唇を指でなぞったり、キスしたり……。
──嬉しいとは思う。
でも恥ずかしさの方が今は何万倍も勝って、そろそろ限界になってきた。
「か、奏矢っ……」
名前を呼ぶと、優しくネクタイが離れていき、私を見下ろす目と目が合う。
「超……真っ赤。かわいい」
「っ……!!」
今の私の顔は、原色のチークでも塗りたくった顔をしているのだろうと思うほど、熱が集まっている。
可愛いな、と何度も言いながら迫ってくるから、つい奏矢の口を押さえた。
「ん……おい」
不機嫌そうに見下ろされ、つい目をそらしてしまう。
「ま、まだするの?」
「する。まだまだする。言ったろ。覚えさせるまでって」
まだまだ、のワードに頭がクラクラしてきた。
熱でもあるんじゃないかってくらいに。今の私はすごく熱く火照っている。
そんな私を見て奏矢が甘く微笑むから、より溶けてしまいそうなくらいに。



