──そして、
寮に戻り、毎日のように慧と恋愛トークをし、かなやいと夜な夜なお菓子を食べ、年明けらしさも薄れた頃──
私から夜にお菓子パーティーしよう、とかなやいを誘った。
……矢絃にも、ちゃんと伝えるために。
本当は、もっとはやく言うべきだと思ったけど、矢絃にも告白された手前、言いづらさがあって、遅れてしまっていた。
ベッドにお菓子を放り、寝転ぶ前に奏矢がストップをかけてくれて、
「お嬢と、付き合ってる」
一言、奏矢はベッドに座る矢絃へ言った。
矢絃から、やっぱりね……って呟きがもれると、私はぎゅっと両手を握りしめた。
「ふうん?まぁ、良かったじゃん。悩んでる奏矢うざかったし?つか……オレの兄貴、奏矢のってことは……オレのものでもあるよね?」
「は?いやいや。お前は何言ってんだよ」
「将来オジョーは義理の姉、オレは義理の弟ということになり、オジョーお姉ちゃんと……禁断のラブストーリー……的な?」
可愛らしく首を傾げ、にこりと笑う矢絃。とても笑える話ではないのだけど、なんて含みのある笑み……。
私の横で奏矢がふるふると震え、汗を滲ませる。
「お、おいっ……警戒心MAXどころじゃねぇぞ俺……」
「オレ、オジョー好きなのやめないし。奏矢がオジョーいじめたらオレが即もらうんで。よろしく」
よし、お菓子ー。と矢絃は再度笑ってお菓子へ手を伸ばす。
笑ったり真顔になったり、矢絃が奏矢への圧をかけたことで、奏矢は固まってしまうも……
「上等だ、このやろっ」
「うわ、やめてって」
笑って矢絃の頭をグリグリとする。
抵抗しながらも、笑い合えてるのは……
素敵な兄弟だから、なのかな。



