「だよな。ならもうちょいこのまま。……あ、そういやお嬢、もらえた?」
満足そうに笑ったかと思えば急に、主語もなくもらえた?とはなんのことかさっぱりだ。
「もらえたって何を?」
「プレゼント」
「プレゼント?なんの……って、クリスマス!?も、もらってない……」
クリスマスだってこと……だったことをすっかり忘れていた。
毎年、枕元に置かれていたプレゼント。
けれど、私のところには何も置かれていなかった。
……行いや言動のせい、と言われてしまえば思い当たる節しかないから納得がいく。
この歳になっても、クリスマスにどこか期待していた部分はあったけど、仕方ない。
「俺はもらった」
「え、やっぱりマフラー?」
どこ?と周りをつい見渡してしまう。でもマフラーらしきものはない。
「ははっ、ちげぇよ。確かにあん時はマフラーとか言ったけど。俺はサンタからもらったわけじゃねぇよ」
「なら……佐藤?」
思いついて言ってみたけど、違うと奏矢は首を振る。
矢絃?とも思ったけど、矢絃は何がなんでももらう側。お父さんたちも……違うだろうし。
秋葉さんたちとは会えるわけない。
「お嬢から」
「私?」
またしても分からなく、首を傾げれば奏矢は笑う。
「そ。俺はお嬢からプレゼントをもらった。お嬢からお嬢をもらった。だろ?」
ある意味、ではそうなる?のかもしれないけど……私がプレゼントって、なんだか恥ずかしくなる。



