「だろうな。俺がお嬢のこと好きなの分かってたし矢絃のやつ。俺も知ってるけど。矢絃がお嬢のこと好きなのは。だから、うじうじしてた俺が悪い。……だけど、もうされんな」
「……う、うん」
「矢絃と二人で寝るとか言われた時もマジで一睡も出来なかったし、悩みまくった結果がこのざまだぜ、ったく……」
奏矢はガシガシと頭を掻き、それから柔らかく笑った。
「でも、結果オーライか。……なぁお嬢」
「ん?」
「こんなシチュエーションで言うのもなんだけどよ……改めて」
ゆっくりと上体を起こし、奏矢は私の手をそっとすくうように取った。たったそれだけの流れも、今は釘付けになる自分がいる。
目を合わせることが、ものすごいレベルアップしたように感じるのに、触れられるのはもっと……ドキドキする。
「お嬢が好きだ。……俺と、付き合ってください」
ベッドの上、
ほのかに照らされながらまっすぐな瞳に見つめられる。
私の手を握る手はわずかに震えていて、奏矢の体温が伝わって、私の手まで震えだす。
返事。
返事を、しなくちゃ。
「……私で、よければっ」
変に涙目になる。嬉しい気持ちと、頑張って伝えられた自分に。



