──お互いの気持ちを伝えあって、奏矢にぎゅっとされたまま、私も奏矢の隣に寝転んだ。
お互いに横向きになって目が合えば、どちらともなくうっすらと微笑む。……なんだか、ちょっとくすぐったい感じ。
「……奏矢、悩みは解決した?」
「した。お嬢が解決させてくれたし。……つか、悪かった」
「何が?」
またもバツが悪そうな顔をするから、つい起き上がってしまう。
「……なんでもねぇって言ったり、校舎裏で嘘ついたりしたこと。お嬢が俺のことを気にしてくれてんのはずっと分かってたのに」
悪かった。奏矢はもう一度私に謝る。
「今まで……誰かを好きになったことねぇし、好きになってもらったこともねぇ。ましてや自分の主を好きになるなんてご法度だろ?だから……どう接したらいいか分からなくなってたんだ」
だから、
あまり近すぎないよう、来るなって、戻れって言ってたんだ……。
風邪のこともあるけど、接し方の距離感にも悩むようになってたってこと……。
「ま……散々悩んで、うまくやっていくしかねぇかななんて思ってたら?矢絃とキスしたとか聞かされるしよ……」
「あっ、あれは……だから同意したわけではっ……」
「無理やりされたの?」
「……というより、気付いたらそうなってたの」
ふうん、と言われ何も言わなくなった奏矢に、どうしたらいいのか考えを巡らせていれば、大きなため息が聞こえた。



