顔から布団にダイブし、急になにをするのかと顔を上げるも、すごく優しい顔つきの奏矢が目の前にいて何も言えなくなる。
「なら……俺はこの気持ち、捨てなくていいのか」
「……うん」
「抑えなくて、いいのか」
「うん」
「本当の本当に?」
「うんっ」
一つひとつに頷いて答えれば、ぎゅっと背中に回ってきた腕に硬直するしかなかった。
「……なに、お嬢も俺のことそういう風に想ってくれてたってこと?」
ほんのりと火照る顔をし、首を傾げ、私を見つめる……
好きな人。
目が合うだけで、こんなにもドキドキするなんて、知らなかった。
だからどこに目をやればいいのか泳がせてから、私は小さく頷いてみせる。だけど、チラリと奏矢を見れば、すごい不満そうな顔をしていた。
「頷くだけじゃ……俺、分かんねぇなぁ」
「なっ……」
よりぎゅっと力を込められ、言うまで離されないことをさとる。
いつまでもこの距離にたえられるほど、私の頭も心臓も今は強くはない。……私も、伝えないと。
「わ、私も……」
「私も?」
「……好、き」
「誰を?」
「か……っ奏矢のことが好き」
早口、やけくそ。
布団を握りしめながら、人生はじめての好きという告白の伝え方はそんな感じだった。
でも、私が伝えた気持ちは奏矢に届いたみたい。
「そーかよ。……なんて、すげぇ嬉しいっ」
ってクールに見せた奏矢だけど、私の頭を下撫でながらとびきりはにかんでくれたっ──



