──ランドリールームに行って、服を投げ入れた奏矢。
一度離された腕。なのに触れられたところがやたらと熱を持ってる気がした。
『行くぞ』──スウェットを出して中から出てきた奏矢は、また私の腕を引いて歩き出す。
特になんの会話もないままに部屋に着くと、ベッド脇のランプをつけてから、奏矢は私のことを呼んだ。
ベッドへと座る奏矢のそばまで行き、立ち止まる。
「……熱は?まだ、だるい?」
「もうそこまで高くねぇ。微熱があっから体がだりぃだけだ。……待ってろ、矢絃からもらったマスク今つける」
「ま、待って……!」
つい、ちゃんと面と向かって話せるのに、顔が見れなくなるのが……と、マスクに手を伸ばす奏矢をとめるため、体が動いてしまった。
本当に勝手に動いた体に、自分でも驚くくらい。
勿論、とめられた奏矢も驚くわけで。
「……なんだよ急に、うつるかもしんねぇぞ」
「大丈夫、だから。私、割りと強いし!」
力こぶを見せるようなモーションをとれば、
「なんだそれっ」
久々に奏矢の笑顔が見れた。
じん、と胸があったかくなる感じ──この感覚は、ドキドキするけどなんだか
心地いい。



