重いけどいいの?お嬢サマ




ガラッ!と思いきり戸を開き、突如やって来た矢絃に黄色い叫びが上がる中、私を見つけた矢絃と目が合う。




「奏矢が倒れたっ……!」

 


え……?



奏矢が、倒れた。


驚くよりも早く、私は体が動き教室を出ようと走る。


「待ちなさい、一条さん!なんのために二人の執事がいると思っているのっ緊急時にも対応出来るよえにともう一人──」

「美青!」


私を止める先生の言葉を遮り、慧は私の鞄を投げた。


「早退届はわたしが出しておく!」


親指をたて、頷いてくれる慧。横から先生の抗議が入るも、


「さんきゅ、慧!」


私は矢絃と廊下を走り、医務室へ向かった。




──途中、何人かの先生に足止めを食らいそうになりながらも、無視して走り続け着いた医務室。


息が乱れたまま、戸を開けて中に入ればカーテンで仕切られた空間が一つ。


「奏矢、こん中」


中にいた先生も、私の執事だと分かってか入ることを許可しカーテンを開いてくれた。

矢絃と一緒に中へ入れば、ベッドに仰向けになり額にタオルを乗せられた奏矢がいて……。


「……っお嬢には、言わなくていいって言ったろ。ちょっとふらついただけで……」


力のない抗議が矢絃に向けられる。