「……そうか。ま、わたしも今は相談出来ない!って春夏冬のことを相談するのに時間をもらったんだ。……わたしだけが言え、とは無理強いは出来ない」
「慧……」
ねぇ私、情けない顔してない?
にっと笑う慧に、重くなっている心を下から支えてもらってるみたいな不思議な気持ちになったの。
「んー?そんな顔似合わないぞ。あのお坊ちゃんに見せたあの美青が、わたしはだーい好きだなんだ。だから……何に悩んでいても、まっすぐ強くいてくれよ?」
私の顔を包みこんでぐにゃぐにゃと揉み、私の分も笑うかのように、慧は満面の笑みを向けて席へと戻っていく。
慧といると、気づきがある。
奏矢への想いも……慧と、改めて友達で良かったということも。
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昼休み、いつもなら慧と一緒に食べるのだけど胃までもが重いのか、食欲がわかず。
あたたかいココアだけをテイクアウトして、少し外へ出てくると、慧には一人で食べさせてしまうことに謝り、ひと気ないところ……校舎裏へとやってきた。
「……寒い」
コート、着てくるべきだった。
けれど、この寒さが今はしゃっきりさせるには丁度いいのも確か。
ぱきり、と散らばる枯葉を踏みながら、適当に歩き、校舎の角を曲がる前で周りを見て、誰もいないのを確認して壁に寄りかかる。



