重いけどいいの?お嬢サマ



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夜、寂しいからとまた慧との電話をして、ベッドへ寝転がった。


まだ寝るわけではないけれど……。



「……なんだか、忙しい」


恋愛って、頭も心も忙しくなるなんて知らなかった。

慧が電話で言っていた──動揺スイッチがオンになるって。まさにその通りだと思った。


慧は春夏冬さんに、私は奏矢に。
意識的にも無意識的にも。

悟られない方法、とかあるのかしら。


「スマホスマホ……」


調べてみようと枕元に置いたスマホに手を伸ばしかけた時、ドアがノックされた。……なにかのリズム付きで。


「どうぞ」


手を引っ込め起き上がれば、矢絃が顔を出した。


「遊びに来た」


手ぶらなところをみると、今日はお菓子なし。
片手でスマホをいじりながら隣に座る矢絃。画面には……やはりゲーム。


「オジョー、足平気?」

「足?……ああ、ダンスの時の?何もなってないわ。そんな気にしないで大丈夫」


一瞬なんのことか分からなかった。

だけど踏まれた側の足を持ち上げ見せれば、何もなってないことに矢絃はホッとしたのように笑う。


「ほんとだ、安心安心。……ってか奏矢、てっきりオジョーの部屋に居るのかと思ったんだけど来てないの?」

「え?来てないけど……」