重いけどいいの?お嬢サマ


なんとなく分かってはいたけど、矢絃はベッドの上ですやすやと寝ている。

乾かし終わったと同時に倒れ、夢の中。


……はぁ、どうするのよ。いつの間にかベッドのど真ん中占領されてる。
体が丸まってるから横に寝れなくはない、けど。


それに……今は二人ではないとはいえ、つい最近私の心臓をおかしくさせた奏矢が起きてる。


勝負終わりの後は、嬉しい、やってやったって気持ちが大きくて紛れていたのかもしれないけど、変にこう……身構えるというか。


「お嬢」

「っなに!?」

「……そっち、座って話そうぜ」

「え?あぁ、そうね」


動揺したせいで、奏矢が首を傾げたけど特に突っ込まれることなく、椅子に……椅子──  



"大事な女、取られてたまっかよ──"



テーブルと椅子のセットがあまりにも寮のものと似ているからか、テーブルに倒されたあの光景が脳裏に浮かぶ。


──離れろっ離れろっ。


頭を軽く叩き、奏矢の向かいの椅子を引けば……


「こっち」


グッと手を引かれ奏矢の隣に座らされた。

……なぜ隣!?顔が見えれば向かい側でいいじゃない!?