重いけどいいの?お嬢サマ


笑うかなやいに、頷きながら笑う佐藤。


「……付け足すと、お嬢様が今のお嬢様らしくなったのは二人と出会った時を境にですよ」

「え?そうなんですか?」
「知らなかった……もっと教えてください」


聞かせて聞かせて、と佐藤に寄る奏矢と矢絃。


「ちょ、佐藤っこれ以上の過去話は許さないわよっ」


止めに入ろうとするもドレスの裾を踏んでうまく立ち上がれず。


「ならば……しっかりとお着替えをすませ、いつもどおりのお嬢様にお戻りを」

「……佐藤は、本当に怒ったりしてないの?」


笑ってくれていても、やはり心配。

本当は……なんて心内で思われていたら嫌だから。


「怒るなんてとんでもない。むしろ佐藤はウキウキしています」

「え……ウキウキ?」

「矢絃の申した通り、最高最強じゃん、と言ったところです」

「ははっ、佐藤さんがその言葉遣いすると違和感ありあり」
「すごい新鮮……」


私はお嬢様を信じています、と佐藤は私の肩を優しく叩いて、奏矢と矢絃を連れ部屋を出て行った。