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「……死ぬっ、交代して」
真夏の炎天下、かなやいに『海のかわりになるものを用意した』と言われ、プールはひび割れで改装工事中だから、涼を得るために庭で大型のビニールプールを矢絃が膨らませていた。
……言ってはあれだけど、自力で膨らませるのは明らかに無理。奏矢が庭出て、ちょっと待ってろって言ってから、ずっと矢絃が頑張ってるから言い辛い。
「あははっ矢絃、お前それこそちゃんと調べろって」
そんな死にそうになる矢絃を、戻ってきた奏矢は笑う。
「調べろって、なにを」
「空気入れの方法。こんなデカいビニールプールの空気入れ自分でやるのは無理だろ。この通り、ちゃんと電動のポンプがあるわけよ」
奏矢が電動ポンプを置くと、矢絃は奏矢を睨み、隣にしゃがんでいた私に寄りかかってきた。
「それ、一番最初に言ってくれない?おかけでオレの消耗ヤバいんだけど……」
「だから待ってろって言ったろーが」
「……オジョーのためにはやく膨らませたかったんだもん」
「わかってるって。あとは俺がやるから水の準備頼んだ」
「はーい」
電動ポンプのおかけで、みるみるうちに膨らんでいき、水をいれて完成……したわけだけど。
「よし、お嬢着替えてこいよ」
「……着替え?水着着てこいって言うから着てきたけど?」
『は?』



