重いけどいいの?お嬢サマ


「行っておいでよ、じゃねぇよ。一緒に行くって言ってんだろ?」
「そうそ。四人まで行けるし。……あーでもオレたち未成年だからなぁ」
「なんとか誤魔化せんじゃねーの?」
「待って、佐藤さん連れていけないかな。日頃のお礼を兼ねて。どう?奏矢。オレ今聞いてみるよ?」
「そうすっか」


なんか、手際がいいのか話が進むの早いはやい。
奏矢はもう、いつ行くかスマホのカレンダー見てるし。


「あ、返事きた。えっと……"その古民家宿の近くに住んでいる古い友人と会う約束をしてるので、同行します"だって。でも、寝泊まりはその友人の家でするっぽい」

「なら、実質三人で寝泊まりか。でも保護者として佐藤さんがつくわけだから未成年問題はなくなるな」

「じゃあ決まり。こことここ。夏休み終盤だからちょっとは涼しくなってるといいね、オジョー」


テーブルに置いていた私のスマホを手に、矢絃は八月のカレンダーに、一泊二日♡と記した。
そのハートはいるのか……?


「俺もいれといた」
「オレもー。ほら」


見せられた画面には、全く同じように記してある予定。
だからなんでハート。


「よっし、とりあえず今から佐藤さんと話してくるわ。じゃあなお嬢。……なぁ矢絃後、お嬢と何するか決めとこうぜ」
「オレ、色々したいんだけど」
「……色々ってなんだよ」
「え、言うの?恥ずか──」


バタン。

閉じられた扉の先で矢絃は何を口にしてるのか……。恥ずかしい、って言おうとしてたみたいだけど──



なにする気、あの子。