重いけどいいの?お嬢サマ


「とは言えさー、どっか行きたいよね。避暑地、とか調べればいい?」

「避暑地ぃ?なんかこう、もっとでけぇイベント的なもんないわけ?」


でけぇイベント?と言えば、思いつくのはこれしかない。


「花火大会とか?家から見るので私は充分だけど」


……花火大会ねぇ、と二人とも可もなく不可もなくって感じのリアクション。海も花火も嫌なのか。


「というか、二人も休暇らしい休暇があるんだから、それを利用して出かけてきてもいいんじゃな──」

「オジョーも一緒がいいの」
「お嬢がいないと意味ねぇよ」


たまには二人だけでもいいと思ったのに。
この家に来てから、ほとんどそんな機会なかったから。……でもこれも却下らしい。


「んー避暑地もこれと言って……ん?」


矢絃が検索してる最中、何かメッセージを受信したようなメロディが鳴った。
私と奏矢は顔を見合わせ『……マジか』と声をもらす矢絃を見つめる。


「どしたんだよ」
「これ」


矢絃は私たちにスマホの画面を向ける。


「あ?……当選のお知らせ?」
「古民家宿 一泊二日宿泊券って……」

「これ当たったのか?何に応募したんだよ」
「ゲーム。結構前にあった期間限定のイベントでポイント稼ぎしてたら応募項目出てきて、どうせ当たらないだろって気持ちで応募したやつ」


すっかり忘れてた、なんて言う矢絃。
応募した自分が驚いてる。


「期間は……夏休み中いけるじゃんかよ。決まりだな」
「うん、行っておいでよ。……えっ、こわいんだけど」


すごく睨まれた……。