お父さんは気にするなー程度だったらしいけど、佐藤はそうはいかず。お叱りを受けた。
しかし、それでも勉強をいっこうにしようとしなかった奏矢と矢絃。
だから……そうだ!
佐藤の助けになれば、と二人に何かやる気が出る方法はないか聞いたんだった。
それで二人から
『ご褒美が欲しい』──そう言われ、私が用意できるものならと言ったことがきっかけで、かなやいは勉強をするようになった。
ご褒美というのは、お菓子か服かお年頃の男の子って感じのものばかり。
でもある時、『お嬢様からとびきりのご褒美が欲しい』と言われ、佐藤と相談した結果……五教科満点をとれば、私からもらっていいという話になった。
正直、五教科満点なんて……この二人には無理、というより普通に考えて難しいことでしょ?って佐藤には伝えたものの『お嬢様からならば、それくらいの意気込みでなくてはなりません』と佐藤は譲らなかった。
でも……とびきりのご褒美とやらは未だゲット出来ていない。
それに、二人が欲しいとびきりのご褒美とやらが何かは奏矢と矢絃しか知らない。



