アラサーの私が、なぜか御曹司で超絶イケメンの年下男子から、溺愛されました

「なんで驚いてんだよ?」
「だって……じゃあ、さっきは”結婚しよう”って言ったの?」

「そうだけど?」
「それって、ぷ、ぷろ、ぷ……」

「プロポーズのつもりだけど?」
「嬉しい!」

私はピタッと亮に抱き着いた。嬉し過ぎて。亮は、不思議そうな顔をしていたけど。
でも、直ぐに思い出してしまった。私達には2つの障害がある事を。

「やっぱりダメ。結婚なんて、無理だよ」
「なんで? 葉子は俺の事、好きじゃないのか?」
「ううん、好きよ。大好き。愛してる。でも……」

亮に2つの障害を説明しなくっちゃ。なんか、涙が出てきちゃった。

「亮、あのね……」
「歳を気にしてるなら無駄だから。俺は気にしないし、他人がどう見ようが関係ない。そうだろ?」
「う、うん」

呆気なく一つ目はクリアか。でも、二つ目は難易度が高いと思うのよね……

「亮のご両親が、許してくれないかと……」
「もう話してある」

「へ? 早! 何て?」
「”結婚したい8歳年上のOLがいるから”、だったかな」

「7歳よ! で、ご両親は何て……?」
「ん……おやじさんは、”今度家にお連れしなさい”で、義母さんは、”あらま”、だったかな。詳しくは憶えてないよ」

二つ目もクリアか。なーんだ、悩んで損した。

私が放心して仰向けになったら、
「おお、いい眺めだ」と亮が行った。

何を眺めてるのかな、と思って亮の視線の先を見たら、私の裸の胸が、丸見えだった。

「見ないで!」
「無理」

夢のような、何度も本気でそれを疑ってしまう、私にとっては奇跡の夜だった。