アラサーの私が、なぜか御曹司で超絶イケメンの年下男子から、溺愛されました

「間違ってるぞ」

亮の返事を固唾を飲んで待っていたら、あっさり拒否されてしまった、のかな。

「”愛人”じゃなくて、”恋人”だろ? 頭がいい葉子にしては、珍しいミスだな。第一、俺達は既に恋人同士だろ?」

なんだ、そういう意味か。

「ううん、間違いじゃないの。私は亮の、愛人になりたいの。あ、い、じ、ん」
「え?」

「私、結婚って興味ないの。だって、結婚すると色々と制限されるでしょ?
そういうのが嫌なの。いつも自由でいたいの。でも亮は好きだから、時々会って、抱いてほしい。

そして、出来れば亮の赤ちゃんを産みたい。もちろん、赤ちゃんは一人で育てる。つまりシングルマザー。今どきは珍しくないと思う。認知はしてもらって、養育費は……」

「ちょっと待てよ」

私は早口で言ったのだけど、亮に中断されてしまった。

「おまえ、それ本気で言ってるのか?」
「本気よ。どうして?」

「だったら、なんで泣いてんだよ?」
「え?」

言われて気付いたけど、涙が溢れて私の頬を伝わっていた。