アラサーの私が、なぜか御曹司で超絶イケメンの年下男子から、溺愛されました

「幽霊? そんなわけないだろ? ほら、ちゃんと脚あるし」
「いやん」

吉田君が膝で私の変な所を擦るから、変な声が出ちゃった。

「確かにそうね。でも、あなたは学校の屋上から転落して、死んじゃったんじゃないの?
私、ニュースで見たんだから……」

「ああ、確かに落ちたな。屋上で友達とふざけてて、足を滑らせて落ちたけど、死ぬどころか骨折もしないで無傷だったんだ。たまたま車の屋根に落ちて、それがクッションになったらしい。ニュースになったとしたら、珍しかったからじゃないかな」

「そうなんだあ。でも良かった、生きててくれて」

私の人生最悪のトラウマが解消されたわけで、それがとても嬉しかった。

「さっきは省略したけど、再会した葉子は昔のイメージと変わってなくて、むしろ綺麗になってて、俺は増々好きになった」

「嬉しい」

私は再び吉田君に抱き着いた。

「おしゃべりはこの辺にして、そろそろ、いいかな?」
「うん、いいよ」

ああ、ついに、その時が来たのね。大好きな人とで、良かった。

私は仰向けにされ、吉田君の綺麗すぎる顔が、ゆっくりと私の顔に近付いて来た、のだけど……